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Progress in Earth and Planetary Science

日本語Abstract

Research

Atmospheric and hydrospheric sciences

MJO対流活発位相時におけるスマトラ島西岸の海陸気温コントラスト

伍 培明,森 修一,Syamsudin F

Land-sea surface air temperature contrast on the western coast of Sumatra Island during an active phase of the Madden-Julian Oscillation

Wu P, Mori S, Syamsudin F

Air temperature, Land-sea temperature contrast, Precipitation, Land and sea breeze, Sumatra Island, Diurnal cycle, Madden-Julian Oscillation (MJO)

2015年11月23日から12月17日にかけて陸上と海上の同時観測で得られたスマトラ島西岸における海陸の気温差。

陸は海よりも熱容量が小さいため、海陸の温度差により海陸風循環が形成され、局地的な気象に強い影響を及ぼす。本研究では、2015年11月から12月にかけて行った「Pre-YMC(海大陸研究強化年)」海陸同期集中観測で得られたデータを用い、スマトラ島西岸における海陸気温コントラストの詳細を調べた。地上気象観測から、マッデン・ジュリアン振動(MJO)に伴う対流活発期間も含め、日中の強い日射により陸上で顕著な気温の日変化が示された。また、陸上では降雨蒸発に伴う夕方の急激な気温低下が頻繁に観測され、海上でも夜間に観測された。日中は陸上の気温が海上の気温より高く,夜間早朝には、その逆である。MJOに伴う対流活発期の直前では、海上の気温が陸上の気温より高い極大が、夕方と早朝の2回観測された。しかしながら、雲が広がり日射の少ないMJOに伴う対流活発期間(12月13~17日)においても、同様の大きな海陸気温コントラストが日中および早朝に観測された。この早朝における大きな海陸気温コントラストの原因は、夜間地表面の放射冷却による気温低下に加え、降雨蒸発による冷却、及びMJOに伴う対流活発期間中の弱い日射にあることが示された。本研究の結果から、スマトラ島西岸では降雨蒸発による気温低下が、特にMJOに伴う対流活発期間中における海陸気温コントラストの形成に大きな影響を与えていることが示唆された。

日本語原稿執筆者:伍 培明 (海洋研究開発機構 大気海洋相互作用研究分野)
(敬称略)