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Progress in Earth and Planetary Science

日本語Abstract

Research

Solid earth sciences

201404201404

北海道中央部の新生代を通じた堆積盆形成メカニズム:プレート斜め沈み込み帯での総合的堆積盆スタディ

伊藤康人,高野修,楠本成寿,玉置真知子

Mechanism of long-standing Cenozoic basin formation in central Hokkaido: an integrated basin study on an oblique convergent margin

Yasuto Itoh, Osamu Takano, Shigekazu Kusumoto and Machiko Tamaki

Basin subsidence, Foreland basin, Modeling, Strike-slip basin, Subduction-related basin, Tectonics and sedimentation, Geochemistry, Maturation

上部地殻鉛直変位の数値モデリング結果。逆断層運動のみを仮定すると、断層パラメータを調整しても実際の堆積盆分布を再現することはできない(a,b)。多くの南北性断層の右横ずれ運動と日高前縁断層の衝上運動を仮定することで、現実的な解を得ることができる(c)。

地質学・地球化学・地球物理学的手法を総合して、ユーラシア東縁の収束境界における堆積盆形成プロセスを評価した。北海道中部は長期間の海洋プレート沈み込みによって、新生代を通じてさまざまなテクトニックイベントが活発に生じている。有機物の熟成度に関する地化学モデリングに基づいて、侵食された古第三系の層厚を見積もったところ、長期間にわたって前弧域が沈降して大量の砕屑物で埋積され、日本海の背弧拡大期の圧縮場のもとで隆起削剥に転じたことが明らかになった。古第三紀堆積システムは大きな多様性を持ち、斜め沈み込みによる堆積盆のコンパートメント化が原因と考えられる。110Ma前後の急速なイザナギプレートの収束と左横ずれイベントを除き、北海道と東北日本前弧域では、後期白亜紀以降は右横ずれ運動が支配的であった。ディスロケーション解を用いた数値モデリングの結果、北海道中部の複雑な新第三紀堆積盆分布が、南北性の右横ずれ断層群の活動と千島弧衝突に伴う短縮テクトニクスを考慮することで、再現できることが明らかになった。

日本語原稿執筆者:伊藤 康人(大阪府立大学大学院 理学系研究科 物理科学専攻)
(敬称略)