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Progress in Earth and Planetary Science

日本語Abstract

Research

Solid earth sciences

201510201510

カロライナ平地(米国の大西洋海岸平野の地表にみられる卵型陥没地形)に付随する水素分子の自然漏出の形跡

Zgonnik V, Beaumont V, Deville E, Larin N, Pillot D, Farrrell K M

Evidence for natural molecular hydrogen seepage associated with Carolina bays (surficial, ovoid depressions on the Atlantic Coastal Plain, Province of the USA)

Zgonnik V, Beaumont V, Deville E, Larin N, Pillot D, Farrrell K M

Hydrogen, Seepage, Carolina bays

スミス平地(下図)における下層土の水素濃度測定の事例。上図は対応するLiDAR画像である。星印はスミス平地と無名の平地の交差した区域を示す。破線はスミス平地の輪郭を示す。測定日は2012年3月9日である。LiDAR画像はcintos.orgより得た。

米国ノースカロライナ州にあるカロライナ平地と呼ばれる陥没地形の内部とその周辺を対象に土壌ガスの研究を行った。このような陥没地形は、米国の大西洋海岸平野全域にわたって観測されているが、その原因については未だに議論されている。そのカロライナ平地のとりわけ周辺において著しい水素濃度の高まりが検出された。これらの土壌ガスの測定結果は、カロライナ平地は地下深部から地表への水素ガスの流動経路が地表に現れたものであることを示唆している。水素の生成および輸送に関して想定されるメカニズムや、流体の移行経路に係わる地質学的支配要因は、カロライナ平地が深部から表層への水素の移行経路に沿って、岩石が変質したことによって局所崩壊が生じた結果であるという仮説に基づいて考察した。現在確認されている水素の漏出は、東ヨーロッパ・クラトンでこれまでに観測された同様の構造における漏出に匹敵するものである。

日本語原稿執筆者:小野 昌彦(産業技術総合研究所 地質調査総合センター
地圏資源環境研究部門 地下水研究グループ)
(敬称略)