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Progress in Earth and Planetary Science

日本語Abstract

Review

Space and planetary sciences

201411201411

気候変動に対する中間圏‐熱圏‐電離圏システムの応答とCAWSES-IIの貢献

Laštovička J, Beig G, Marsh D R

Response of the mesosphere-thermosphere-ionosphere system to global change – CAWSES-II contribution

Laštovička J, Beig G, Marsh D R

Mesosphere, Thermosphere, Ionosphere, Long-term trends, Climatic change

地球大気の気温(右実線と下目盛)と電子密度(左実線と上目盛)のトレンドの高度分布。矢印は変化の向きを表し、赤は温暖化、青は寒冷化、緑は気温変化無し、黒は電子密度の変化(水平矢印)と電離層高度の変化(鉛直矢印)。

中間圏‐熱圏‐電離圏(本論文ではこの領域をジオスペースと呼ぶ)における各種パラメータ(気温、風、電子密度等)の長期トレンドは、気候変動に敏感な指標であると同時に、現在の生活においてますます重要になりつつある人工衛星の技術にも影響を及ぼすため、重要性の増している研究領域である。また、同研究領域はCAWSES-IIプロジェクトのタスクグループ2(TG-2)「ジオスペースは気候変動にどのように応答するか」の重要な研究ターゲットでもある。TG-2では3つのプログラムを通じてジオスペースにおける長期トレンドの研究が実施され、多くの分野で大きな進展が見られた。例えば、成層圏オゾンの変動が上層大気の長期トレンドに与える影響の理解と定量化が進んだ他、中間圏気温と極中間圏雲の長期トレンドのシミュレーションは観測結果と良い一致を見せるようになった。また、熱圏密度の長期トレンドが太陽活動極小期になぜ大きいのかの理解も進んだ。本論文では、TG-2におけるジオスペースの長期トレンド研究の進展だけでなく、CAWSES-IIの枠組みには含まれない長期トレンド研究の成果も併せて紹介し、上層大気および電離圏における長期トレンド研究の進展を概観する。

日本語原稿執筆者:中村 卓司(国立極地研究所 宇宙圏研究グループ)
(敬称略)