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Progress in Earth and Planetary Science

日本語Abstract

Research

Atmospheric and hydrospheric sciences

201408201408

インドネシア・ジャワ島西部におけるGPSを用いた可降水量キャンペーン観測

Eugenio Realini,佐藤一敏,津田敏隆,Susilo,Timbul Manik

An observation campaign of precipitable water vapor with multiple GPS receivers in western Java, Indonesia

Realini E, Sato K, Tsuda T, Susilo, Manik T.

GPS, Radiosonde, PWV, Indonesia

GPS可降水量の時空間変化

上段と中段はGPS可降水量の時間変化を示している。下段は観測点間の標準偏差を30秒間隔(線)と1時間間隔(×印)で示し、またそれぞれの時間帯で観測できている点数を下段に点線で示している。

2010年7月23日から8月5日にかけて、インドネシア・ジャワ島西部のジャカルタ市とボゴール市の間の異なる4地点において、5台のGPS受信機を用いて、可降水量のキャンペーン観測を実施した。GPS可降水量を評価するために、ラジオゾンデは6時間間隔で飛翔させ比較したところ、その二乗平均平方根(RMS)は可降水量で2~3mmであった。GPS可降水量推定において、大気圧と気温の影響を評価した。観測地域では、3~5hPaの振幅で半日周期の気圧変動が観測され、その影響を可降水量に直すと、1.1~1.8mmであった。ラジオゾンデ観測によるプロファイルから、夜間に温度の逆転層が観測され、その可降水量への影響は0.5mm程度であった。7月26日から29日にかけて、雨雲を伴った前線がジャワ島西部を、赤道からインド洋に向けて南西方向に通過した。2回目の降雨イベントは、8月2日にボゴール市周辺で局所的に積乱雲が発生して起こった。これらのイベントはジャカルタ市近郊に設置されたCバンドのドップラーレーダーでも観測されている。最も高い可降水量は、キャンペーン観測中の7月27日に67mmが記録され、降雨イベントとほぼ同時であった。7月27日及び8月2日ともに降雨イベントの前に、4観測点間の可降水量推定値の空間差が大きくなっていった。可降水量の時間的な変化のピークは、2つのイベントともに観測された。結果として、熱帯地方におけるGPS可降水量の空間的・時間的非一様性と降雨イベントの関係を見いだすことができた。

日本語原稿執筆者:佐藤一敏(宇宙航空研究開発機構 衛星測位システム技術室)
(敬称略)